変化選んだiPhone7 幹部語る | 2016年9月8日(木) – Yahoo!ニュース

歴史的な変化を選んだiPhone7 最高幹部がBuzzFeedだけに語った進化の哲学

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9月7日(現地時間)、発表された新しいiPhoneからは、

ヘッドフォンジャックが消えていた。

「今回は、すべての箱に(昔ながらのイヤホンを繋ぐ)

アダプターを入れています」と

ハードウェアプロダクトマーケティング

担当上級副社長、グレッグ・ジョズウィアック。

ジャックがなくなったことへの

反発が出るであろうことを、踏まえてのことだろうか。

iPhone 7で取り組んだ進化の背景について、Apple最高幹部たちが

BuzzFeed Newsのインタビューに答えた。

【John Paczkowski、中野満美子 / BuzzFeed Japan】

ユーザーが使い慣れたものを、

Appleがあえてなくすのは初めてではない。

Appleはそれを好んでやってきた。

でも、コンピューターよりも先に存在していて、

オーディオ産業全体が標準仕様として使ってきた、

ヘッドフォンジャックを、なぜなくすのか?

ヘッドフォンジャックは、

19世紀に電話交換手のために生み出された

ジャックが元になっている。

現存する最も古い電気規格の一つで、

これまでの100年の間に作られたすべての

オーディオ機器に使われていると言っても過言ではない。

ステレオ、カムコーダー、ギターのアンプ、

ノートパソコン、飛行機の機内エンターテインメント、

スマホ。そして、iPhoneもここに含まれていた。

Appleは、オーディオの未来は

ワイヤレスになると主張する。

今のモバイルオーディオの形は時代遅れで、

今すぐ放棄しても良いものだと考えている。

音楽のストリーミングが浸透し、

多くのワイヤレスの音楽プロダクトが

発売されている昨今、

Appleの考え方が違っているとは言い難い。

しかし、未来に生きるためには、

対価を払わなければならない。

すでに持っているイヤホンを捨てて、

新しいワイヤレスのiPhoneアクセサリーを

購入しなければいけない。

この対価に相応の価値があると、

ユーザーに判断させられるかは、

Apple次第だ。

「前を向いて進んで行くべきなんだ」

「オーディオコネクターは100年以上前からある」

と、ジョズウィアック。

「一番最近のイノベーションは50年前。

サイズを小さくすることだった。

それ以降、変更はほとんど加えられていない。

恐竜時代のものだ。私たちは前を向いて進んで行くべきなんだ」

Appleは以前から、古い規格を捨てて、

新しいテクノロジーを採用してきた。

そして、Appleが採用した技術は、

元々あったものよりも広く浸透していくことが多かった。

多くの人たちが、

Appleがフロッピーディスクドライブを

なくしたことを引き合いに出して

Appleの未来志向を語る。

フロッピーディスクドライブが

消滅したのは、ストレージとしては

機能が不足していたタイミングだった。

つまり、既に何か新しいものに

とって変わらなくてはいけない

フェーズにあったのだ。

3.5mmのヘッドフォンジャックは、

機能が不足しているわけではない。

家庭の電源ソケットと同じような、

単純なインターフェースだ。

ヘッドフォンを買って、ジャックに差し込めば、

聴こうと思っていたものが何でも聴けてしまう。

それなら、なぜ捨て去らなければならないのか?

ジャックが無くなり、カメラとバッテリーのためのスペースが生まれた

Appleのハードウェアエンジニアリング担当

上級副社長ダン・リッキオにとっては、

iPhoneの3.5ミリのオーディオジャックは、

親しみ深く、心地よいものだ。

しかし、前進するためには障害になるものだった。

「50年前からある、単なる空洞であるコネクター。

これが、(iPhoneの)重要なスペースを

占拠してしまっているのです」

リッキオは、1998年以来Appleに勤めてきた。

Appleの看板となるハードウェアの誕生には、

ほとんど関与してきた。

「モバイルと携帯端末が無線で

接続しているこの世界で、

なぜユーザーの耳からケーブルが

ぶら下がっているのか?」と、話す。

リッキオは、ヘッドフォンジャックが

除去された後のオーディオの

進化に興味を持っている。

「ヘッドフォンジャックは、

私たちが iPhoneに搭載したかった

いくつかの機能を搭載することを

押しとどめていたのです」とリッキオ。

「カメラ機能を向上させ、

長持ちするバッテリーのための

スペースが欲しいと思っていました」

新しいiPhoneが搭載しているカメラは、

前の世代のものよりも進化している。

iPhone 7には、以前はPlusにしかなかった、

光学手ブレ補正機能が搭載されている。

iPhone 7 Plusには、広角レンズと

望遠レンズがついている。

これらのデバイスの上には

ドライバ・レッジという、

iPhoneのディスプレイと

バックライトのためのプリント回路基板がある。

Appleは、バッテリー寿命を長持ちさせるため、

その基板を組み込んでいた。

しかし、リッキオによると、

ドライバ・レッジはiPhone 7の

大きくなったカメラ部分と干渉してしまった。

ドライバ・レッジを別の場所に組み込んだところ、

イヤホンジャックと干渉してしまった。

だから、

Appleのエンジニアたちは、

ジャックをなくそうとしたのだ。

ジャックをなくしたことで、

バッテリーのサイズを大きくすることもできた。

iPhone 7のバッテリーは

前のモデルよりも14%大きく、

iPhone 7Plusでは、5%大きい。

それぞで、2時間と1時間ずつ、

使える時間が伸びた。

また、防水性能も向上した。

3.5ミリのヘッドフォンジャックは、

いずれはなくなる運命だった。

iPhone 7でなければ、

iPhone 8でそれが起きていただろう。

最終的にヘッドフォンジャックを無くさせたのは、

単純な費用対効果の計算の結果だった。

一つの用途しかないヘッドフォンジャックを残すか、

ワイヤレスのオーディオ機能、

新しいカメラ、そして防水機能を搭載するか。

Appleは後者を選んだ。

ワイヤレスのヘッドフォン「AirPods」

iPhone 7にはLightning EarPodsと

アダプターがつくが、

Appleが本当に買って欲しいのは

ワイヤレスのAirPodsだ。

「驚くほど多くの機能を盛り込めました」

Mac、iPad、エコシステムおよび

オーディオエンジニアリング部門担当副社長ジョン・ターナスは語る。

「これまで、多くのテクノロジーが

詰まったプロダクトを生み出してきましたが、

(AirPodsは)これまでに私たちが作った製品の中で、

最もたくさんの技術が詰まっています。

全くスペースを無駄にしていません。

一切無駄がありません」

AirPodはBluetoothでコネクトする。

Bluetoothのヘッドフォンは

接続トラブルに悩まされてきた。

面倒なペアリング、寸断される接続、

安っぽい音。

Appleはこのすべてを解消できたと胸を張る。

「独自のBluetoothを開発し、

ペアリングプロセスを全体的にコントロールすることで、

魔法のようなことができるようになったんです」

とターナス。

「Bluetoothを使いつつも、秘密のソースもたくさんかけています」

秘密のソースとは何なのか、Appleは話さない。

「オーディオにワイヤレスのソリューションが

必要なのはわかっていました。

未来のヘッドフォンをデザインできるとしたらどうする?

その答えをチームに見つけて欲しいと言ったんです」

と話すのはワールドワイドマーケティング担当上級副社長の

フィリップ・シラーだ。

優れた音質と、安定した Bluetooth接続、

バッテリー寿命、ボイスコントロール、ペアリングのしやすさ。

すべてワイヤレスで。これががすべて実現できたら、

コードのついた高級なヘッドフォンよりも、

良質な体験を提供できるはずだ。

一方で、この製品を人々に欲しいと思わせ、

売るのことも、Appleにかかっている。

難しいが、不可能ではない。

「この変化は避けられません」

では、高級なヘッドフォンを愛用してきた

オーディオマニアのiPhoneユーザーに、

Appleの幹部は何と言うのだろう?

「コードのあるヘッドフォンの愛用者には

受け入れ難い変化であることは理解しています」とシラー。

「でも、この変化は避けられません。

いつかは来るべきものでした。

ヘッドホンジャックはなくなる運命でした。

これ以上保持しておくべきではない

理由はいくつもありました。

変化に痛みはつきものですが、

変化せずにはいられません。

止まったら、前進はありません。

このような変化の際、

私たちは自分たちに問いかけます。

変化したほうがメリットが多く、

ユーザーに喜んでもらえるだろうことを

全てやってきたか、と。

今回、私たちは全てやってきた。

そう言えると思っています」

2017年は iPhoneの10周年だ。

iPhone 7のアップデートが、

これまでのAppleのアップデートらしくない、

と批評家たちに評されても、

何か別の始まりがあるかもしれない。

「思い出してください。私たちはこれまでにも、

こういう経験をしてきました」とシラー。

「パラレルポート、シリアルバス、

フロッピードライブ、スマホの物理的なキーボードを、

これまでに、なくしてきました。

キーボードが懐かしいですか?

近い将来、イヤホンジャックが

なくなる時のことを振り返り、

なんであんなに騒いだのかと、

疑問に思うはずです」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160908-00010001-bfj-sci&p=1

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