水たまりで「おんぶ」の復興政務官 消防庁防災課長の「経歴」に驚き
台風の被災現場視察の際、務台俊介・内閣府政務官兼復興政務官(60)が水たまりを随行した秘書官におんぶされて渡っていた問題で、菅義偉官房長官は2016年9月12日の会見で、「配慮に欠けた行為だった」とし、務台氏に「緊張感を持って引き続き職務にあたるよう指示した」ことを明かした。
務台氏は1日、台風10号で被害を受けた岩手県岩泉町へ政府調査団の団長として現地入り。防災服を着ていたが長靴を用意しておらず、水たまりを渡る際、随行秘書官が務台氏をおんぶして渡る姿が、一部のテレビニュースで報じられ、インターネットなどで批判の声が高まっていた。
菅官房長官「配慮に欠けた行為だった」
務台氏の行為をめぐっては、今村雅弘復興相が9月10日、事実関係を認め当人を叱責したとし、「私からもおわび申し上げる」などと謝罪していた。務台氏本人も、自身の公式サイトの「9月11日」活動報告の欄で、地元・長野県各地の敬老会などの挨拶の際、
「まことに配慮なき行動であり心から反省している。被災地の皆様の気持ちを逆なでしかねないのみならず、地元の皆様にもご心配をおかけしてしまった」
と「お詫び」をしたと明かした。12日にも取材陣に「猛省している」と謝罪の弁を述べた。
菅長官は12日午前の会見で、2日の段階で当人から、松本純・防災担当大臣にこの件で注意をうけた旨報告があり、その際、「緊張感を持って引き続き職務にあたるよう指示した」と述べた。さらに「(被災地入りする際)長靴を用意していくのは当然のこと」「(被災地や被災者に対し)配慮に欠けた行為だったと思う」と続けた。
ツイッターなどで
務台氏の「おんぶ映像」がテレビで流れた1日以降、
「何しに来たんだよ!呆れる」
「笑止千万」
「復興の邪魔しに行ってるのか」
「みっともない醜態です」
「お足がお汚れになるのが嫌なら来るなよ。何様だ?」などと批判する声があがっていた。
中には、務台氏の公式サイトでプロフィールを見て「たまげた」という報告もあった。同サイトのトップページの最上部の箇所には、氏の顔写真と「むたい俊介」の名前とともに、「元消防庁防災課長・元ロンドン駐在所長」の経歴が、目立つ形で表示されている。先のツイッターでは
「災害自治のプロフェッショナルなはず…なんだけど」(1日)
と、別の意味での驚きを綴っていた。
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