神奈川県では全国で初めて、新型コロナの変異ウイルスに感染していた男性2人の死亡が確認されました。
こうしたなか、政府は、緊急事態宣言を“21日解除”の方向で検討を進めています。東京都が16日に確認した新型コロナウイルスの新たな感染者は300人で、8日連続で前の週の同じ曜日を上回りました。
田村厚生労働大臣:「新規感染者は若干停滞気味、若干伸びている数字もあるが、十分に解除のレベルではある。問題はやはり医療提供体制の問題」
医療体制の指標となる“病床使用率”が『ステージ3』で安定していることを重視しているといいます。
政府高官A:「これ以上目標をずらしても、辛いだけで意味がないだろう。元々は延長の科学的根拠はなくて、この2週間でいかに病床の環境を整えるかが課題だったわけだから」
政府高官B:「国民の感覚も、もう今さら宣言延長しても緊急事態だと感じる人も少なくなって、日常化しているのではないか」
緊急事態宣言“解除後”を見据えた準備が始まっています。観光スポットを巡る『はとバス』は、この2カ月間、バスツアーをすべて休止していました。21日の宣言解除を見越して、予約の受付を開始しました。再開初日の22日は、すでに60人以上の予約が入っているといいます。
はとバス広報室・本田寛奈さん:「このような状況だけど、弊社が運行を再開することになると、予約を入れてくださる、期待を持ってくださっているお客さまがまだいらっしゃるということがすごくうれしい。
はとバスガイド・永井瑞規さん:「黄色いバスが、いろんな所に東京から観光地に行く様子は早く見たいと思うし、1台でも多く出れればいい」
70年以上、神楽坂に店を構える青果店では、料亭やバーなどに 野菜や果物を卸しています。1月の宣言“発出”当初は、周りの店はほとんど閉まっていましたが、いまは7割ほどが営業を再開しています。それでも、飲食店に卸す数や配達の依頼は減ったままで、売り上げは普段の3分の1程度です。しかし、今後の宣言解除には「期待していない」といいます。
平井商店・平井守店長:「会社がテレワークだったり、会社で飲み行くのを止められていたり、 なかなか接待もないし、街としては厳しいでしょう。延長してもしなくても、急に動くようなことはまずないと思う。板前さんなんかも、そんな感覚でいると思う。 やっぱり耐えるだけ。何もしようがない」
こうした状況が続くなか、時短要請に応じない店もあります。東京都は15日、そうした店に、より強制力の強い“命令”を出すと事前通知しました。先月改正された特措法45条に基づくもので、命令に違反した場合は、30万円以下の過料が科される可能性があります。
都内の飲食店グループ『グローバルダイニング』は、夜8時以降も、営業を続けてきました。
グローバルダイニング・長谷川耕造社長:「僕らの商売、お客さまから必要とされて成り立っているわけで、これだけ経済的な負担を強いられていることに納得いかない」
今後、“時短要請” が“命令” に切り替えれば、夜8時以降の営業は違法となります
グローバルダイニング・長谷川耕造社長:「違法営業をする気は最初からない。個人・会社として納得いかなくても、命令が出れば従う。“ちゃんと責任をもって命令を出してください”という形が要請を拒否したときからの一つの考えだった」
東京都内で、要請に応じていない店舗は15日時点で2049軒あります。命令に違反した場合、店名の公表もできますが、都は、公表に関しては慎重に検討するとしています。
1都3県の解除にばかり関心が向いていますが、気になるのが宮城県の感染者数です。16日の新規感染者は69人でした。直近1週間の感染者数を10万人あたりで比べると、東京に次いで、全国で2番目です。宮城県の村井知事は、その要因について、15日の会見で、こう述べました。
村井知事:「明確な関連性というのはわからないが、少なくともGoToイートキャンペーンが再開してから、感染者が増えているのは事実だと考えている。専門家の先生に聞いたところ“会食時に感染が広がっているのが一つの大きな要素”だと。GoToイートと感染拡大が、因果関係がないとはいえない」
『GoToイート』は、登録された飲食店で使える“プレミアム付食事券”を購入するものです。去年末に一時停止されましたが、宮城県では、新規感染者が抑えられていることから、先月、販売を再開していました。村井知事は、16日から食事券の販売を再び停止しました。
『金市朗』南町通り店・皆川直樹店長:「GoToイートが止まってしまうと“飲食すること自体が厳しい”と思われてしまうのではという懸念がある。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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