ロンドンを中心とするイングランドでは、19日に感染対策の規制がほぼ解除され、マスク着用の義務もなくなりました。
1年4カ月にわたる営業禁止の末に取り戻した当たり前の日常です。
ただ、ワクチンの効果で死者は大幅に減ったものの、感染者の数は一日に5万人と今年初めのピークに迫る勢いです。
世論調査によりますと、半数以上がこうした規制解除は間違いだとしています。
ロンドンにいる山上暢記者に聞きます。
(Q.ロンドンは、どんな様子ですか?)
マスクをほとんどの人がしないという部分では、先週、先々週とは大きく異なっているという印象を受けます。先週までも飲食店などがやっていたので、大きな変化は見られませんが、多くの人が外に出ている感じです。
こちらはロンドン南部のブリクストンという町で、中心部から地下鉄で10分ほどの距離にあります。
ブリクストンは、ワクチンの接種率が、イギリス全土と比べると2割程度低い地域です。
その理由の一つは、最近接種が始まった若い世代が多く住んでいることです。もう一つの理由として、ブリクストンは移民などを含む人種的マイノリティーが多く住んでいることがあります。
イギリスでは、黒人を含む人種的マイノリティーの間で、デマや誤った情報が流れていました。そのため、ワクチン接種率が低くなってしまっているという状況があります。
イギリスでは、かなりワクチンが普及しましたが、地域差があるというのも実情です。
(Q.飲食店も基本的には規制がなくなりますか?)
飲食店も基本的にはほとんど規制がなくなります。
例えばイギリスの象徴、パブでは入店する時にアプリのチェックインをしなければいけませんでしたが、この義務化がなくなります。
店内でマスクをしなくてもよくなりました。また、テーブルオーダーが原則でしたが、カウンターで選べるようになりました。こちらの店では19日から、立ち飲みができるようになりました。
このように、ロンドンのパブの日常がようやく戻ってきたと言えます。
ただ、感染者の増加傾向は続いていて、夏には一日あたり20万人の感染者が出ると警鐘を鳴らす専門家もいます。
“イギリス史上最大”と銘打ったワクチン接種計画の成功体験をひっさげて、イギリス政府は壮大な賭けに出ると言えます。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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