廃棄寸前のジーンズ20tを救え 職人が魅せる匠の技(2021年7月23日)

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ANN
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 苦しいアパレル業界を応援したいと、都内の町工場が立ち上がりました。20トンにも及ぶ廃棄寸前の大量のジーンズを丁寧に修繕し、復活させます。

 ヤマサワプレス・山澤亮治代表:「これが海外から入ってきた、そのままの状態です」

 アメリカから仕入れた大量のブランドジーンズ。その量、なんと約20トン。

 ヤマサワプレス・山澤亮治代表:「廃棄されるモノがあると聞いて、うちの工場で再生できないかというのがきっかけでした」

 東京・足立区にある『ヤマサワプレス』は、衣料品の補修やアイロン掛けなどを手掛ける町工場です。アパレル業界で問題となっている大量廃棄を何とかしたいと、ジーンズのリサイクルに乗り出しました。ところが・・・。

 ヤマサワプレス・山澤亮治代表:「本当に厳しい状況にはありました。仕入れてすぐにコロナだったので」

 コロナ禍で倒産したアパレル関連の会社は158件に及びます。手をこまねいていては、あすは我が身です。

 ヤマサワプレス・山澤亮治代表:「洋服を陰で支える仕事をしてきたメンバーなので、(職人)ならなんとかしてくれると思った」

 今こそ、町工場の底力を。職人たちが立ち上がりました。

 まずはジーンズを解体します。そこで活躍するのが“バラシの裕子”。

 解体の職人・近藤裕子さん(44):「どの場所からいったら早いか、毎回違う順番で外しています」

 続いて、汚れたジーンズを特殊な洗浄液に漬け込みます。しつこい汚れを落とすのは“ブラッシングの広美”。

 ブラッシングの職人・檀上広美さん(48):「生地が傷まないように、たたきすぎないようにしています」

 天日干しした後に腕を振るうのが“補修のキートン”。繊細な技が要求されます。

 補修の職人・キートンさん(61):「僕らがやっているのは全部傷付きモノなので。ポイントがずれるとまた破れる」

 そして最後の仕上げ、アイロン掛けは・・・。

 ヤマサワプレス・山澤亮治代表:「うちの会長、父で職人の山澤治夫でございます」

 この道50年以上の大ベテランです。

 職人の力で廃棄寸前のジーンズが生まれ変わりました。リメイクしたオリジナル商品は約20種類。

 女性客:「すごくオシャレだと思います」「こちらのやつ買ったんですけど、すごくかっこいい。なんか特別な感じ」

 来年には「三越伊勢丹」でも販売予定。コロナ禍で町工場の底力が試されています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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