旧ソビエトのアゼルバイジャンが、アルメニアとの係争地ナゴルノカラバフへの攻撃を開始しました。
アゼルバイジャン国防省は19日、アルメニアとの係争地となっているナゴルノカラバフからのアルメニア軍の撤退やアゼルバイジャン人の安全の確保を目的として、「局地的な対テロ作戦」を開始したと発表しました。
地元メディアによりますと、ナゴルノカラバフ地域の首都とされるステパナケルトなどがアゼルバイジャンからの砲撃を受けていて、住民は地下に避難しているということです。
アルメニア当局は砲撃で2人が死亡し、11人が負傷したと述べました。
ロシア外務省のザハロワ報道官は「軍事行動を直ちに停止し、政治的・外交的解決の道に戻るよう」求めました。
ザハロワ氏によりますと、アゼルバイジャンはロシア平和維持軍に対し、戦闘開始のわずか数分前に攻撃を開始すると警告してきたということです。
アルメニアとアゼルバイジャンは、ナゴルノカラバフ地域の領有権を巡って、ソ連時代から対立していて、2020年には大規模な軍事衝突が勃発していました。
今回のアゼルバイジャンによる攻撃は、ウクライナ侵攻が長期化している影響で両国の調停役となっていたロシアの重しが外れたことも影響しているとみられます。
ロシアメディアによりますと、アルメニアのパシニャン首相は攻撃を受け、アメリカのブリンケン国務長官、フランスのマクロン大統領とそれぞれ電話で協議したということです。
パシニャン首相は13日、アメリカメディアへのインタビューでロシアがウクライナとの戦争で多忙を極めていて、平和維持軍は任務を果たせていないと指摘。アルメニアはロシアの保護に頼ることはできないと述べていました。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
コメント