10月1日から酒類の税率が変わります。“ビール”の税金は下がり、値下げとなる一方、安さがウリの“第3のビール”は値上がりに。小売店では、駆け込み需要が増えています。
3ケース購入した人:「せっかく安くなった(第3の)ビールを値上げするのはつらいですね。家計が苦しくなる。(Q.酒代を減らそうとは)夫がそれやったら働かなくなっちゃう」
実はこの税制改正、類似する商品の公平性を回復するなどの理由で、3年前から始まっていたものです。そもそも、ビール類の飲み物の酒税は、麦芽の使用率などから、ビール・発泡酒・第3のビールの3種に分かれています。来月1日からは、第3のビールの酒税が約9円の増税、反対にビールは6円ほど減税されます。ゆくゆくは、この税率を一本化する計画です。
ビール類をめぐっては、メーカーと国で“攻防”が繰り広げられてきました。1994年には、より税率が低い発泡酒が誕生。9年後には、また税制改正が行われ、また対応すべく誕生したのが、第3のビールでした。
男性:「(Q.第3のビールの味は、ビールと)近いと思います。(Q.値段が安いのも)魅力です」
そんな第3のビールをこよなく愛する地域があります。ビール“じゃない方”の消費・全国トップの高知市です。支出額・量ともに、全国平均の倍近く。市内の酒店では、トランクに何ケースも積み込むお客さんの姿がありました。
高知市民:「(Q.月にどれくらい買う)毎日2本ぐらい飲んでるので、うちで。やっぱり2ケースくらいですか。ちょっと買いだめ。小さな抵抗です。(Q.(発泡酒などの)消費量1位について)ちょっと高いかなと思うので、ビールはお客さんが来た時だけで、普段うちでは発泡酒かな」
店長はこんな分析をしています。
『リカオー御座店』櫻井貴之店長:「(Q.(発泡酒などの)消費量1位について)第3のビールって比較的に味わいが飲みやすいタイプが多いので、ゴクゴク飲めるタイプは、高知県人の好みに合ってるのでは。カツオのたたきともよく合うので、だいぶ好みに合ってると思う」
ただ、こんな調査結果もあります。3年後、第3のビールが6缶パックで約100円値上がりした時、代わりにどのお酒を飲むか。これに「他のお酒の量は増えない」と答えた人は16.5%。つまり、この税制改定で、お酒の消費そのものが減る可能性もはらんでいるといいます。ビールのほろ苦さと、世知辛さを感じる10月になりそうです。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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