週末は気温も高く、絶好のお花見日和でした。各地の名所では、昭和や平成初期とは違った、令和ならではの桜の楽しみ方をする姿もありました。
■サクラ満開 絶景カフェは入場規制も
ぽかぽか陽気となったこの週末。東京・上野公園は、満開の桜を楽しむ花見客で大にぎわいとなりました。
花見客
「花見できたのはラッキーだった。きのう雨で、きょう水たまりだらけではと思っていた」
東京のもう一つの桜の名所・目黒川沿いも、人でごった返していました。
あまりの人の多さに、最寄りの中目黒駅前まで警察の通行規制が敷かれました。
テラス席から桜が見えるという目黒川沿いのコーヒーチェーン店では、当日予約や整理券を配布して入場規制を行うほどです。
こちらの人の整理券は920番。なんと、5時間半待ちで入店。川沿いを歩いたり、ラーメン店に入ったりしながら、時間をつぶしていたといいます。
5時間半待ちで入店した人
「ほんとに長かった。でも、そこまでして来る価値があるお店なので」
■令和ではありえない…昭和の花見
思い思いに楽しむ令和の花見。昭和から平成初期にかけての花見と言えば…大きな声で歌って騒ぎ、胴上げをする人や、酒の一気飲みをする人もいました。
大音量で一心不乱に踊り、カラオケを楽しむ人、桜の下で麻雀をする人の姿までありました。
令和ではありえない、「不適切」なことだらけの昭和の花見。このころの定番といえば、強制参加も辞さない職場の花見でした。今の若者たちは、どう考えるのでしょうか?
社会人1年目
「親睦を深めるという意味では楽しみではあると思うが、どちらかといえば仕事。参加はするけど、正直行きたくない」
社会人2年目
「会社の先輩と仲良くするためには必要なのかな」
では、中高年は令和の花見をどう感じているのでしょうか?
60代
「全然違うよね」
「(Q.どう違う?)皆、静か。今のほうがいいのでは、健全で。危なくない。昔は怖かった」
40代
「気持ち的に、声掛けるのもめんどくさい世の中になってきている。気をつかう」
■「職場の花見」 令和で様変わり
花見の風物詩ともいえるのが、場所取りです。当時のサラリーマンにとって、花見の場所取りは重要な業務でした。何日も前からブルーシートに座る背広姿の人が多く見られました。
若手時代、場所取りしていた人(50代)
「(Q.その日の仕事は?)有給です。僕は別に何の抵抗もなく、当たり前の仕事としてやっていた」
若手時代、場所取りしていた人(60代)
「座って寝ているしかない。携帯もないし、何もないから」
「オレらの時代はかわいそうだった。今やると、パワハラだの、なんとかハラだの。そんなの巨人のハラ(原)ぐらいで十分」
「でも、意外とサボれて寝てられるから。仕事しなくていいから」
現在の若手会社員は場所取りについて、次のように話します。
社会人1年目
「取る場所もいろいろ事前に調べて、準備も考えると負担は大きい。母とかは『若い時やっていた』と聞いて、そうなんだって。今で良かったなって」
そんななか、同じ職場の中高年5人グループは…。
場所取りを担当した人(50代)
「きょう午前6時半に来て、場所を取った。雨降っていたが、場所取って、昼から晴れたが」
「先輩なんですけどね」
「2番目に先輩だが、場所取りに来させられた」
なんとこのグループで場所取りをしていたのは、年次が一番下の部下ではなく、上から2番目の上司でした。
場所取りを担当した人(50代)
「(今の若手からは)『行かないといけないのか』と聞かれて、『来れれば来てくれればいい』みたいに答えて」
「昭和の花見は、若い人が場所取って、先輩があとから来る。今は先輩が場所を取って、準備して『来られますか』という。令和はそういう時代なので、上司も変わっていかないと」
(「グッド!モーニング」2024年4月8日放送分より)
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