平均寿命が延びている飼い犬や飼い猫の介護ビジネスが広がりを見せるなか、国内最大規模のペット産業の見本市が4日から始まった。こうしたなか、災害時のペット用品が注目されている。
■急増…ペットの高齢化に対応する製品
来場者
「(Q.いくつですか?)もう11歳です」
「(Q.健康に気をつけていることは?)食べさせ過ぎないように、無理させないように」
4日から東京・江東区の東京ビッグサイトで始まったペット産業の見本市「インターペット2024」。かつてはペットフードの出展が中心だったが、近年は家具や家電などの異業種からの新規参入も相次ぎ、過去最多の742社となっている。
アニコム「家庭動物白書2023」によると、犬と猫の平均寿命は14歳。大型犬の場合は、人に換算すると103歳になる。このような高齢化に対応するペット用品が急増している。
犬の皮膚を吸引する機器「メディセル」は筋肉周辺を柔らかくすることで、血液の循環や筋肉の機能を改善し、老犬の介護予防の効果があるとされている。
アプリの「キャッツミー」は、猫の表情を撮影すると猫が痛みを感じているかどうかをAI(人工知能)が検知するという。左右どちらが痛みを感じている猫か分かりますか。
■「ペットは家族」時代の変化とともに
左右どちらが、痛みを感じている猫か。実は右側のグループが痛みを感じている。膨大な顔のデータをAIに学習させたことで、検知の精度は95%を超えたとされている。
痛みを隠す習性があるとされる猫の病気などの早期発見につなげるという。
時代に合わせて拡大してきたペットビジネス。高度経済成長期の1961年3月1日、東映ニュースで次のようなニュースが伝えられた。
東映ニュース
「ご自慢のワンくん、ワンちゃんを連れてちょっとしたドッグショーを思わせるのが最近の郊外風景。レジャーブームの到来に愛玩犬を飼う人が近頃めっきり増えました。こちらは、高級ワンワン美容院。散髪からマニキュアまで、至れり尽くせり。この値段、なんとワンコース5000円です。『家庭電化の次はぜひ犬を』と、売り込みに一生懸命の犬屋さん。しかし、1匹数万円もするわれわれに所得倍増の池田政策が追いつくかどうか、まだまだ夢のようなお話ですね。いや、失礼しました」
さらに、ペットのお彼岸についても、東映ニュースで伝えられた。
東映ニュース
「日一日と春めいて家族連れでお墓参り。ご先祖様と思いきや、ここは犬猫専門の墓地。塔婆代300円、お花とお線香が200円。死んでからも人並み以上の待遇を受ける幸せなワンちゃんです。生みの親の墓前で2世のワンくんも冥福を祈ります。『お前の好きな牛乳とお魚を持ってきてあげたよ、さあ、お食べ』。つい生前のかわいい面影を思い出しました」
そして、時代とともに「ペットを飼う」から「ペットは家族」に移り変わっていった。そこで課題の一つと指摘されているのが、災害時のペットとの避難についてだ。
猫と車中泊する被災者(石川・輪島市 1月15日)
「(Q.車中泊を選んだ理由は?)やっぱり猫もおるし(避難所の)中もいっぱいだし…」
能登半島地震で支援活動をしたNPO法人によると、ペットが理由で被災者が避難所に行くことをためらい、車中泊をして、体調を崩し、倒壊の恐れがあるのに自宅に戻るケースが多くみられたという。
■注目される災害時のペット用品
4日から始まっている「インターペット2024」では、災害時のペット用品も注目されている。
地震や台風などの災害時には、瓦礫やガラス破片から肉球を守る防災アイテムとして小型犬から大型犬までカバーするたび型の靴も登場している。
その特徴として、履き口が大きく広がるので履きやすく、足の大きさや形に合わせて履くことができるとされている。
さらに、キャリーバッグはペットと一緒に避難する際にも使える。キャリーバッグの背中側にあるファスナーを開いて引っ張るだけで、ケージとして使用ができる。
さらに、ペットの臭いを軽減するため、消臭加工した生地を使用しているという。
(「大下容子ワイド!スクランブル」2024年4月5日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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