マネキンの顔に“銀紙”アフガニスタンの首都で異変(2023年1月19日)

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ANN
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 アフガニスタンの首都「カブール」の洋服店で異変が起きています。店に飾られたマネキンの頭を覆う銀紙です。一体、何が起きているのでしょうか。

 ショーウィンドウのマネキンです。顔面はアルミホイルで覆われています。カツラすらもなく、頭部全体を銀紙で覆ったパターンもあります。アフガニスタンで、一体何が起きているのでしょうか。

 アフガニスタンの首都カブール。この店では、カツラを使ってマネキンの顔を隠そうとしています。

 衣料品店の店主:「当局者が何度も来て、マネキンの顔を覆うように言うんです。命令には従わざるを得ません。でも、商売あがったりですよ」

 2002年の映像です。街を行く女性の表情には、開放感がにじんでいました。ところがおととし、アメリカ軍が撤退し、政権の座に復帰したタリバンは宗教上の理由などから再び女性の振る舞いに口を出すようになりました。女性が大学に通うことを禁止し、女性が公園を利用することも禁止。

 警備員:「この公園は男性だけに開放されることになりました」

 街を行く女性たちは、再び顔を隠すようになりました。

 女子学生:「勉強する権利もないなんて残念です。教育を受ける権利は誰も奪うことができないはずです」

 これもその流れでしょうか。タリバン政権は、こうした婦人服店などにマネキンの撤去、もしくはマネキンの首を切り落とすことを命じたといいます。偶像崇拝を禁じたイスラム法に抵触するというわけです。

 衣料品店の店主:「別に偶像を崇拝しているわけではありません。マネキンを崇拝するわけないじゃないですか。でも、命令に従う以外に選択肢がないんです。支配者の命令とあらば従わなければならない、そんな状況なんです」

 マネキンの顔を覆うことに一体どのような宗教的価値があるのか、理解が難しい問題ではあります。タリバンは他に、アフガニスタン国内で活動する国際機関に対しても女性の就労を禁じました。

 ノルウェー難民協議会、アフガニスタン担当者:「私たちは現地の文化的規範を尊重していますし、援助を求めている女性に接触するためには女性スタッフが必要不可欠なんです」

 女性たちも、黙っているばかりではありません。しかし、社会規範を覆すことは簡単ではなさそうです。この店の店主の言葉がすべてを物語っています。

 衣料品店の店主:「警察官がウチに来て、マネキンの頭に袋をかぶせるように言うんです。おかしいと思いますよ。馬鹿馬鹿しいと思います。でも、他に選択肢がないんです」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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