「20億円でも現金一括」“マンション高騰”海外マネーが買い占める日本不動産 影響は(2023年5月12日)

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ANN
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12日は、上場企業の決算発表の集中日です。812社の企業が決算を発表しました。コロナ禍からの、回復傾向はどう表れたのでしょうか。

『第一生命経済研究所』首席エコノミスト・永濱利廣氏:「(Q.日本経済の状況は)好調・不調が二極化していて、好調なところはコロナからの正常化により、宿泊とか飲食とか運輸など非製造業は良い。そういうなかで、コロナ禍の直後からずっと安定して良いのが不動産業界」

東京・渋谷にある、マンションの購入を考える人が訪れる、オープンハウス渋谷マンションギャラリー。見学に来た、ある家族は今、千葉県の一戸建てに住んでいますが、都内のマンションへ、引っ越しを考えています。

都内の物件を検討中の家族:「(Q.マンションを購入)そうですね。今の千葉の家は広すぎるかなと。娘もそろそろ巣立つので。(Q.話を聞いてみてどう)いやぁちょっと…千葉の2倍ぐらい、倍以上かな。3倍くらいする」

実際、東京23区の新築マンションの価格は、高騰が続いています。建築資材の値上がりや、人手不足などもあり、リーマンショックの直後と比べると、ほぼ倍になっています。

『オープンハウス・ディベロップメント』マンション開発事業部・大谷雄太さん:「都心部の物件は、当たり前のように平均1億円超のマンションも出始めている」

“億超え”が珍しくなくなってきたという、都内のファミリー向けマンション。従来のローンの組み方では、購入が難しくなってきています。そこで、今増えているというのが「ペアローン」です。夫婦の収入を合算してローンを組むため、1人で組むより、借り入れ可能額が大きくなります。

マンション購入を検討する30代夫婦:「ペアローン以外考えていなくて、2人とも働いていて、2人で住む家なので」「2人の資産として購入したい」

『野村不動産』住宅事業本部・三上一人さん:「首都圏では、約5割のお客様がペアローンを利用して購入。立地とか、建物のクオリティーに妥協したくない。その分、ペアローンを利用して予算を伸ばす人が非常に増えている」

購入できる可能性が広がること自体は良いことですが、その裏には当然、不安も…。

マンション購入を検討する30代夫婦:「長い未来まで、ずっとお金を返していくので、今のように働き続けられるか、お金を返せるか、とても不安です。なので賃貸も考えて、両方とも検討している」

慎重にならざるを得ない、まさに一生に一度の買い物。では、大胆にも、買いに走ることができるのは、誰かというと…海外の投資家です。海外の投資家向けに物件を紹介する、不動産会社の内見に同行しました。

『ジャパンハナ不動産』ガラス・ウー社長:「(Q.投資家の日本の物件に対する反応は)特に東京都心の物件だと、1Kやスタジオ物件(1R)が多くて、海外はもう少し広めの物件が多い。ちょっとびっくりするところもある」

年々上がり続ける、日本の不動産価格。しかし、海外に目を向けると、アメリカやドイツ、中国などと比べ、その上昇率は控えめで、まだ“安く買える”状況です。

ガラス・ウー社長:「最近は、円安の影響で予算が増えた人が多くて、3~10億円くらいまで(購入する)お客様が結構多い。(Q.数億円の物件をどうやって購入する)皆様、現金一括で。(Q.5億円以上のものを)10億でも20億でも現金一括で購入しています」

海外マネーが着々と買い進める、日本の不動産。こうした動きは、日本経済にとって良いのか、悪いのか。再び永濱さんに聞いてみました。

永濱利廣氏:「日本の不動産を購入して、インバウンド向けの宿泊や事業展開に活用することもある。そこから新たな雇用や企業業績・収益的な部分も増えてくるメリットの側面もある。有効な使い方をするのであれば、プラスの側面も期待できる」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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