【激闘の舞台裏】歓喜の輪に父が乱入!?「ビリーブ」で日本変えたホーバスHCの信念(2023年9月3日)

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ANN
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日本中が沸いたFIBAバスケットボールワールドカップ2023です。
48年ぶりに自力でのオリンピック出場を決めた日本代表。
劇的勝利から一夜、代表チームが会見を開き、快挙達成の舞台裏を明かしました

■「自信あった」バスケ日本代表が会見“激闘舞台裏”

これは2日の試合直後、ロッカールームの映像です。
今大会に代表引退をかけて臨んだ渡邊雄太選手。
(トム・ホーバスHC)「引退しないでしょう?」
(渡邊雄太選手)「引退するわけないだろ!死ぬまでやるよ、死ぬまで!」
ホーキンソン選手の選手の父親も登場。

劇的勝利から一夜明け、バスケットボール男子・日本代表が会見を開きました。
(ホーバスHC)「やったね。本当に。長い間一生懸命練習をやって、このメンバーと一緒にできて本当に感謝します。最高でした。最高です」
(ホーキンソン選手)「みなさん応援してくれてありがとうございました。今回のワールドカップはとても楽しかったと思います。最後にマイキーさん(川真田選手)一緒に言おう」
「沖縄で勝ってうれシーサー!」
Q.渡邊選手が「パリに行けなかったら引退する」といったことはチームにとって大きな分岐点だったと思うが?
(ホーバスHC)「(渡邊選手が)発表してからそのあと全然考えてない。自信があった。勝つかなと思いました。それだけです」
(比江島慎選手)「自分もあらためて引き締まる思いもありましたし、それ以上に若手の『引退させられない』という思いがあってより一丸となった」
(渡邊雄太選手)「自分を追い込むことによって何か変えられるんじゃないかなっていう思いを持って言った部分もあったんですけど、ただそれを受けてみんなが僕を『引退させたくない』という気持ちになってくれてたのがすごい嬉しかったですし、無事引退せずにこのままずっと代表のユニフォーム着られそうなんで、とりあえず安心しています」

■「終わってない」大差一転3点差に…“逆境の最終”

勝てばパリオリンピック出場が決まるアフリカ・カーボベルデとの最終戦。
試合前半からペースをつかんだ日本。
富永選手の3Pシュートが面白いように決まります。
勢いは後半に入っても…
第3クオーターで一時20点差まで突き放した日本。
しかし最後の第4クオーター。
日本は苦しい展開に…。
(ホーバスHC)「Gameisnotover終わってないね!」
見る見るうちに差がつまり残り1分で3点差にまで迫られます。この窮地を救ったのは…
「ホーキンソン、決まったー!」
そして…ついにパリへの切符をつかんだ日本。自力でのオリンピック出場は48年ぶりの快挙です。
(渡邊雄太選手)「もう本当みんな…ほんとしんどい時でも…ほんとに…ほんとにみんながんばってくれたんで、みんなのおかげです。本当に感謝しています」

実は4年前、渡邊選手はある“屈辱”を味わっていました。
前回のワールドカップ中国大会。渡邊選手は日本のエースとして期待されていましたが…
(渡邊雄太選手)「もう…そうですね、相手も遊んでいましたし、日本代表として恥だと思います。本当に何もできていなかったですし」
まさかの5戦全敗という結果に。

■「ビリーブ」ホーバスHCが変えた“日本の弱点”

しかし今回は、格上のチームを相手に劇的な勝利を重ねて5戦3勝。
日本の躍進の裏には、何があったのでしょうか?代表を率いたトム・ホーバス・ヘッドコーチ。
Q.今回はどんなチーム?
(ホーバスHC)「まあまあだね。このチームまだわからない、天井がどこまであるのか、そこが楽しみ」
(渡邊雄太選手)「毎試合毎試合、多く点をとっている人が変わっていて、だから調子が悪い選手がいても、別の選手がステップアップしてチームを助ける。最終的に点を取れないとバスケットボールは点を取っていくスポーツなので、そこが昔に比べて一番大きく変わっている」

実は、前回大会では94本だった3ポイントシュートの本数が、今回はおよそ1.7倍となる163本に。結果として一試合の平均得点が前回大会より16.4点伸びています。
(渡邊雄太選手)「自分たちは高さだったり身体能力で勝負できないので、3ポイントに頼らなきゃいけない部分がある。きれいなバスケットをやったら、もしかしたらいい勝負はできるかもしれないですけど、最終的に勝ちきれない」

ホーバス・ヘッドコーチは大会前、野球のWBC日本代表・栗山前監督との対談でこんなことも語っていました。
(ホーバスHC)「(選手の)体力は十分だと思った。僕の練習はメンタルの練習の方がきつかったかなと思います。メンタルタフネスが少し足りないかなと思った」
(栗山英樹さん)「メンタルの部分で足りなかったというのは具体的にどういう感じのところなんですか?プレッシャーがかかった時とか?」
(ホーバスHC)「いやプレッシャーだけじゃなくて。(自分を)信じてない」
ホーバス・ヘッドコーチが指摘した日本の弱点は、身長差ではなく、自信のない消極的なプレー。

(ホーバスHC)「集中して。強く。自信持って」
去年8月の強化試合でそれを象徴するシーンが…
自らシュートを打てる状況で…後ろにパスをした河村選手。すると…
ホーバス・ヘッドコーチは河村選手をベンチに下げてしまいました。
(ホーバスHC)「そういう迷っていることをクリアにさせたいんですよ。あなたは迷っているんだったら、打てないんだったら、ベンチだ。だから試合に出る時にもう迷ってない、もう入ってるんだったら打つ、しかないんですよ」
(栗山英樹さん)「確かに背中押されますね。よし、打つぞみたいな。迷ってる暇ないですもんね」
(ホーバスHC)「そうです、迷ってないんですよ」
(ホーバスHC)「私の仕事は選手たちの考え方、例えば『私はここまで上手です』。で、僕は『あなたはここまで上手だよ』。だからこのギャップを引っ張りたいんですよ」
(栗山英樹さん)「選手ってもっと能力があるのに、この辺でオッケーになったりしますね」

ホーバス・ヘッドコーチが繰り返し選手に伝えてきたのは、自分を「信じる」気持ち。
きのうの試合でも、最終盤に5点差まで迫られた場面で…
(ホーバスHC)「自信持って打って。自信持ってトライ」
(渡邊雄太選手)「本当にずっとコーチが信じるっていう『ビリーブ』っていのを、ずっと僕たちに対して言ってくれていて、僕は言葉に力が宿ると信じているので、12人全員、それを心の底から信じ切れているからこそ、こういうゲーム展開でもみんなが諦めずにやれるんだと思います」
試合直後のロッカールームでホーバス・ヘッドコーチは…
(ホーバスHC)「よくやったね、本当にありがとうございます。いや難しいですよね本当は。でも、もう最初からみんなを信じていいですか?信じてるよ、信じているよ、信じているよ…この試合は最後の方によく見えた。本当に危ないところで、みんながもう、本当にできてた。最高です。この経験を忘れないで。これからスタートを切りますから。もっともっと…上がっていきましょう。やろう」
出場が決まったパリオリンピックは来年7月に開幕します。

9月3日『サンデーステーション』より
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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