地震発生から18日目となり罹災(りさい)証明の申請も始まっていますが、こうした対応にあたる自治体で何が求められているのでしょうか。能登町役場にいる山木翔遥アナウンサーに聞きます。
■副町長に聞く「一番の課題」「進まぬ2次避難」
山木アナ:きょうはお忙しい中、能登町の田代信夫副町長に時間を作っていただきました。ありがとうございます。
地震の発生から2週間以上たった町の状況をお聞きしたいのですが、いま町として一番の課題はどんなことでしょうか。
田代副町長:能登町全域がほぼ被災している状況です。今でも停電が続いている場所もあります。そして、ほぼ全域が断水というなかでライフラインの復旧、特に水道の復旧を待ち望んでいる人が大変多くいます。そういったことで、町では11カ所に給水所を設けまして町民に水を供給しているのが現状です。
避難生活が長期化してだんだん体調管理が難しくなってきていますので、被災者のみなさんには2次避難することも考えてほしいと思っています。
山木アナ:石川県内全体で見ても2次避難が進んでいないというデータがあります。田代副町長からみて、2次避難が進まない原因はどこにあると考えていますか。
田代副町長:能登町でもいまだに2次避難する人は少ないです。能登地区全体にいえることですが、地域のコミュニティー、団結力というのが非常に強い地域です。そして、高齢者には地域を離れることに不安を抱えている人がいます。こういった理由で、なかなか2次避難につながらない状況になっているのかなと思っています。
仮設住宅の申し込みが始まりましたが、そういう情報を聞き取れないのではという不安もあります。
山木アナ:仮設住宅を設置して戻ってこられることを示したいということですね。
田代副町長:そうです。仮設住宅を建設中ですので、仮設住宅が完成するまでは2次避難をしてもらって、仮設住宅が完成した時点で戻ってこられる仕組みを、今後も避難者にチラシやホームページ等で周知して、呼び掛けていきたいと思っています。
■能登町役場 職員の状況は?
山木アナ:きょう一日能登町役場を取材して被災者でもある役場の職員が対応に追われ、「人手が足りていない」という話も聞きました。副町長から見て、職員の勤務状況や疲労はいかがですか?
田代副町長:職員も被災者です。自宅や家族の心配そして不安を抱えながら、町の復旧そして避難者への支援を休まずに頑張って対応しています。なかには避難所から通っている職員もいます。体調管理をしてもらって進めていきたいと思っています。今の段階では、職員は不足している状況です。
山木アナ:ここは災害の情報を集約する危機管理室と聞いていますが、いろんな場所で泊まり勤務も発生しているのでしょうか。
田代副町長:そうですね。ここの危機管理室では24時間で、職員は交代しながら不休不眠で対応しています。そういう職員ができるだけローテーションしながら進めていきたいと思っています。
今現在、多くの自治体から支援を受けながら、不足する職員の部分を応援してもらっていますので、非常にありがたく思います。
ただ、これからも長引くと思いますので職員の体調管理には十分に気を付けながら、復旧を進めていきたいと思っています。
山木アナ:先の長い話になるかと思いますが、どんな懸念が考えられますでしょうか。
田代副町長:先ほども言いましたように、まずライフラインの復旧が大事ですし、避難者の体調管理が心配です。ですから2次避難をしてほしいと思います。
■多くの住宅で屋根瓦が破損…ブルーシート足りず
山木アナ:最後に一番伝えたいこと、あるいは足りないことは何でしょうか。
田代副町長:全国から物資の支援をいただいています。本当にありがとうございます。
ただ、今は屋根瓦がほとんどの住宅で破損しているため、ブルーシートが足りていないのが現状です。ぜひブルーシートを支援していただければと思っています。
そして全国のみなさんからの力をいただき、あたたかいご支援をお願いいたします。
(「スーパーJチャンネル」2024年1月18日放送)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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