凶弾に倒れた安倍元総理の“空席“めぐる選挙戦の行方は…衆院「山口4区」補欠選挙(2023年4月16日)

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岸田総理の演説会場で起きた爆発事件で想起されるのは、去年7月参議院選挙の最中に起きた安倍元総理の銃撃事件です。
11日に告示された衆議院山口4区の補選、凶弾に倒れた元総理の空席をめぐり、どのような選挙戦となっているのでしょうか

▽“後継者”と夫人が登壇…安倍元総理「弔い合戦」
安倍元総理の後継者として出馬したのは下関市議を3期務めた自民党の新人・吉田真次氏です。
(自民党 吉田真次候補(38))「(岸田総理の事件について)これはまさに安倍晋三先生の事件の時にあったように民主主義に対する冒涜であり、そして民主主義を脅かす最大の脅威である。ですが政治家はそれに決して屈してはいけません。私たちが本当に愛してきた安倍先生が命を落とされたために行われる選挙なんです。」
選挙戦初日には萩生田氏や下村氏ら安倍派幹部も駆けつけ…昭恵夫人自ら前面に立ち、支持を訴えます。
(昭恵夫人)「(吉田氏に)たすきが手渡されたとき、色々なことを思い出して、本当に涙が止まらくなってしまいました、申し訳ございません」
安倍元総理の「弔い合戦」。吉田陣営は今回の補選をこう位置づけています。

▽「安倍政治の検証」訴え 海外紙も注目
代々続いてきた安倍家の牙城に挑むのは、立憲民主党の前参議院議員でジャーナリストの有田芳生氏です。
(立憲民主党 有田芳生候補(71))「この下関って統一教会の聖地なんです。聖なる土地なんです。今度の選挙戦においても、統一教会と深い関わりを持った国会議員、地方議員がこの山口も含めて何もなかったかのように活動している。こんな現実を皆さん変えていかなければなりません」
選挙戦の舞台、下関は世界から注目を集めています。
「すごい雨ですね」
「日本語、お上手ですね」
「ちょっとだけ。はじめまして」
取材にやってきたのはフランスの新聞「ルモンド」の記者です。
(フランス紙「ルモンド」 フィリップ・メスメール記者)
Q.なぜ取材に来たのか?
(仏紙「ルモンド」東京特派員 フィリップ・メスメール記者)「この選挙は興味深いと思うからです。人々は安部元総理に引き続き忠誠を示すのか、それとも新たな時代に入るのか?もし対立候補である有田氏が当選したら、下関にとって非常に大きな”断絶”になります。なぜなら、それは“安倍時代の終わり”を意味するからです」

この山口4区の補選、野党第一党として存在感が薄れつつある立憲民主党にとっても大きな意味を持ちます。
(立憲民主党 泉健太代表)「この下関も10年間で約3万人、人口が減っている。この山口県に自民党の名だたる国会議員がいて、この状況は何なんでしょう。だから変えなきゃいけないんですよ」
かつてのにぎわいを取り戻せずにいる商店街。全国の地方都市で見られるこの光景が歴代最長の在任期間を記録した安倍元総理のお膝元にも広がっています。
(立憲民主党 有田芳生候補(71))「(安倍元総理は)アベノミクス成功すれば10年経てば国民の所得は150万円上がりますよと仰った。10年間の壮大な社会実験としてのアベノミクスは失敗したんです」
有田氏は、安倍政治の検証を争点にしたい考えです。そんな有田氏の応援に入ったのが…
(立憲民主党 枝野幸男前代表)「安倍さんはアベノミクス頑張ったけれどやはり限界があった」
(立憲民主党 福山哲郎元幹事長)「安倍政治を礼賛するだけでなくて、見つめ直す。」
(立憲民主党 辻元清美参院議員)「安倍総理の天敵と言われておりました女でございます。」
しかし、いくら有田氏側が争点化を図ろうとしてもここは保守王国・山口。周囲からは「難しい選挙になる」と聞かされていたそうですが…
「有田芳生、有田芳生が大きく変えていきます」
「ありがとうございます。有田芳生です」
今回で6度目の国政選挙になる有田氏。これまでにない「面白い選挙戦」になっているといいます。
(立憲民主党 有田芳生候補(71))「だって吉田さんたち自民党は勝たなきゃいけない選挙なんだもん。当然勝たなきゃいけない。圧勝しなきゃいけない選挙でしょ。こっちは追いかけていく選挙だから」

▽“昭恵夫人の選挙戦”の様相に「圧勝」へのこだわり
一方、安倍元総理の強固な地盤を引き継いだ吉田氏。
(昭恵夫人)「吉田候補の奥様です、よろしくお願いします。お天気が悪い中ありがとうございます」
「本当に皆さんに応援していただいて吉田さんも頑張っているところなので」
取材中、すべての街頭に昭恵夫人が同行。さながら“昭恵夫人の選挙戦”の様相を呈しています。
(昭恵夫人)「主人も大変信頼して、将来が楽しみだと期待していた市会議員でもありました。どうぞお力を貸してください。よろしくお願いいたします」
吉田氏の選挙事務所はかつての安倍晋三事務所です。志半ばで倒れた安倍元総理の遺志を継ぐとしています。
Q.有権者に一番訴えたい政策は?
(自民党 吉田真次候補(38))「憲法の改正を訴えたいなと思っております」
Q.有田候補は争点は「旧統一教会の問題」と言っているが?
「私自身が関係があったかどうかそういったこともありませんし、相手候補がどういったことを言われているかあまり存じ上げませんけれども、自分の主張をしっかりと有権者一人でも多くの方に訴えていく」
吉田氏の応援演説でみなが同じように口にするフレーズがあります。
(菅義偉前総理大臣)「吉田候補の圧勝を願い…」
(下村博文元文科大臣)「圧勝することによって…」
(昭恵夫人)「圧倒的な勝利で…」
Q.圧倒的勝利にこだわっている理由は?
(昭恵夫人)「主人の最後の選挙だと思っております。主人の選挙と思って、主人に対する票だと思って」
実は、吉田氏が出馬する山口4区は、10増10減に伴う区割り変更で次の衆院選から新3区に編入されます。そのため吉田氏は林芳正外務大臣との候補者調整が必要になります。地元の自民党関係者は…
(地元の自民党関係者)「圧勝と連呼しているのは(安倍派が)新3区をとりたいからだろう。いつ解散になるか分からないから(林派は)敵である安倍派を応援するわけにはいかない」
安倍派の議員によれば林氏との「選挙区争い」を見据え、圧勝する必要があるのだといいます。

▽「エンタメとして…」政党をアピール
山口4区には他にも3人が立候補しています。届け出の様子を動画で撮影。SNSで発信していたのは政治家女子48党の渡部亜衣氏。番組の取材には、茨城県でパンを焼く仕事が忙しく、選挙区内での活動の予定はないと説明していました。
(政治家女子48党 渡部亜衣候補(37))「今回私は政治家女子48党の名前を皆さんに知ってもらうために宣伝で来ました。1個のエンタメとして楽しんでもらえればいいんじゃないかと思っています。私のことは嫌いでも政治家女子48党のことは嫌いにならないでください」

▽安倍元総理の“空席”巡る戦い
無所属の投資家、竹本秀之氏が訴えるのは…
(無所属 竹本秀之候補(67))「お金を稼いでる人からたくさんとるっていうのが税の基本であり、消費税っていうのはみんな均等に取るわけですから要するに貧しい人に厳しいわけです。それはおかしいと思います。私は消費税を廃止したいと思います」
自ら選挙カーを運転するのは、無所属の元新聞社社員、大野頼子氏です。
(無所属 大野頼子候補(49))「医療費の膨張による財政圧迫(解消)のため、みなさんに健康で過ごしていただけるように食品添加物の規制なども見直していきたいと思っております」
投開票日は23日です。

4月16日『サンデーステーション』より
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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