日大アメフト部に再び家宅捜索 今後の捜査のポイントは?(2023年8月22日)

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ANN
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日本大学アメフト部の部員が大麻などを所持したとして逮捕された事件で、22日、再び、学生寮に家宅捜索が入りました。

1回目の捜索は今月3日でした。その2日後には、アメフト部員の北畠成文容疑者(21)が、大麻取締法違反と覚醒剤取締法違反の疑いで逮捕されています。捜査関係者によりますと、北畠容疑者は「大麻は、ほかの部員たちと一緒に吸ったときの残り。複数の部員と一緒に吸った」といった趣旨の供述をしているそうです。

別の部員も大麻を所持していた可能性が浮上したことから、今回、追加の捜査が必要になったといいます。

日大は、今月8日の会見で、1人の部員の問題であるとの認識を示していました。
日本大学・林真理子理事長(8日):「1人の学生が、こういう不祥事を出している。私たちは、いま、7万人の学生を預かっているわけですから、7万人のうちの“1人”。誰かが何かを起こすということは、こういう大きな問題になることに、もっと気付くべきだった」
日本大学・澤田康広副学長(8日):「(Q.今回、逮捕された部員以外にも薬物事案を大学は把握していたのか)そういうことは把握しておりません」

去年10月、保護者から寮内で大麻を使用している可能性があるとの情報が寄せられ、ヒアリングを実施。部員の1人から「大麻と思われるものを吸った」と自己申告があったものの、厳重注意にとどめていました。

先月、保護者とみられる人物が関東学生連盟などに送った告発文には「昨年、寮で大麻を吸っている上級生のチームメイトがいるとのことで、保護者会が開かれました。大学の調査で上級生たちは、大麻を吸ったことを認めました」と、“上級生たち”と複数の部員の関与を示唆する記述もありました。

日本大学・林真理子理事長(8日):「(Q.去年、大麻を使用した部員は逮捕された部員とは別か)それにつきましては、澤田副学長から」
日本大学・澤田康広副学長(8日):「捜査に関わるのでお答えは差し控えさせていただきます。(Q.同一人物でなかった場合、部員が2人関わっている可能性があるが)本当にそれが大麻であったのかどうかは、確認できておりませんので、自分では大麻を吸ったと言ったかもしれませんが、それを理由として大麻がまん延しているとまで思ってはいません。(Q.2人、疑わしい者がいたとしてもアメフト部にまん延していないか)それだけの事実をもって、まん延しているとは考えていません」

部員の逮捕を受けて、活動停止処分になっていたアメフト部ですが、1週間足らずで解除しています。ただ、22日は、アメフト部の姿はありません。

活動再開の理由について、日大は、このように説明しています。
日本大学:「この度の問題は部員1名による薬物単純所持という個人犯罪であり、個人の問題を部全体に連帯責任として負わせることは、競技に真剣に取り組んできた多くの学生の努力を無に帰することになり、学生の成長を第一に願う教育機関として、最善の措置ではないと判断したため」

そのうえで、関東学生連盟に対し、来月から始まるリーグ戦に出場したいと申し入れていますが、認められていません。
関東学生アメフト連盟・廣田慶理事長:「逮捕されている部員以外にも疑念があるというのが連盟の立場で、日大側にも、それは伝えている。家宅捜索の先行きを見ながら、日大の対応を待ちたい」

文部科学省も日大の対応を問題視していて、原因や背景を検証し、来月15日までに報告することを求めています。

2回目の家宅捜索を受けて日大は「警察の捜査に全面的に協力し、大学をあげて、原因究明と再発防止に向けて全力で取り組んでまいります」とコメントしています。

◆警視庁担当の阿部佳南記者記者に聞きます。

(Q.2回目の家宅捜索のきっかけは何だったのでしょうか)
今回の家宅捜索の理由は、北畠容疑者が取り調べの中で、押収された植物片について「ほかの部員たちと一緒に吸ったときの残り」という趣旨の話をしていることがわかりました。これによって、ほかの部員の部屋にも大麻がある可能性が浮上しました。これまで北畠容疑者の部屋を中心に捜査が行われていましたが、これを受けて、ほかの部員の部屋に範囲を広げて、家宅捜索が行われたということです。

(Q.前回から2週間以上経って捜索ですが、新たな証拠が見つかるということはあるのでしょうか)
2週間以上、経っているので、新たな証拠が見つかる可能性は低いとみられています。ただ、新たな証拠が仮に見つからなかったとしても、大麻取締法というのは、1人が所有してるものでも、みんなが大麻を使用することを知ったうえで、集まって吸っていたなどの場合は、所持の共犯、いわゆる“共同所持”として、立件される可能性があります。

今回、北畠容疑者は「一緒に吸った」という趣旨の話をしていますので、今後、どういった経緯で、どういった形でそれが行われていたかを調べていくことが、今後の捜査のポイントとなりそうです。

(Q.先日の日大の会見で、警察に相談してきたと説明していましたが、このことについて警視庁はどう受け止めていますか)
私が取材している担当捜査員に話を聞いてみますと、日大の会見内容と、警視庁にあがってくる報告が、食い違っている部分があると言っています。また、日大が独自で行った持ち物検査ですが、これは寮にいる15人ほどに行われましたが、このとき不審なものは見つからなかったと警視庁には報告がされています。

こういった経緯を踏まえ、警視庁としては、学校側から得た情報を鵜呑みにせずに、1つ1つ自分たちの調べや、捜査で得た情報をもとに、今後、ほかの部員の関与、そして入手ルートの特定などを進めていくとしています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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